施工現場凡例

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●施工現場凡例 ①縦型と横型の併用

※カーブの始点終点より30~50mの直線部分も縦切溝を施工する。 (二輪車がカーブ部分でハンドルのブレを感じる前に、直線部分で溝に慣れさせてカーブに導入し、カーブより出る地点での事故が多発しているので直線で脱出が良好と思われます。)

 
 

②横型

ゆるやかな曲線道路でスピードオーバーになりやすい路面での事故多発地域で、音と振動により安全速度をうながします。

 
 

③交差点付近・勾配地点

溝幅は18mmより108mmまで、深さも4mmから10mmまで、設置場所に最適な形状を選択します。

 
 
 
 

サイドクルービング(路面排水溝)
・縦型(9×6×60)10枚ブレードで路側線に辺って設置する。
・横型(36×10)1枚ブレードで路肩へ排水する。

・冬期中、除雪の為道路端に積もった雪が昼の気温上昇により解けて、車道内に流れだし、夜間の気温降下に伴い路面が凍結状態になる為、車両のスリップ事故等が発生する。水を車道に流さない為路側線付近にサイドグルービングを設置し、この溝の中を解けた水が流れ、路肩へ排水する。
・一般道路(生活道路)は車両だけでなく、歩行者、自転車、小型バイク等が通行し高速道路で設置してあるサイズ(溝幅50mm)は危険であり、溝幅9mmが安全且つ有効と思われる。1本程度では解けた水を収容出来ないので10本設置する。
そして、溝幅36mmを適当な間隔で設置し、路肩へ排水する。
・路肩部にブルービングが設置することで歩行者が歩く時、溝により靴底の摩擦が増し滑らないで歩きやすい。
・車が走行中、スリップが発生しても路肩に排水用グルービングが有ればタイヤが溝の中に食い込みスリップが止まる。
・車道の轍部分の水溜りが原因で、ハイドロプレーニング事故発生を横型排水溝(36mm×10mm)を轍部分まで延長することで、路肩に排水し、事故防止対策として効果が有る。
・設置位置が路肩部である為車両がグルービングを踏まずに通行するので、道路の耐久性を損なわず、またグルービングの目つぶれ等が発生しないので、有効性が永く保持出来る。

 
 

施工方法
①調査
施工箇所、施工方法、施工種類については監督員の指示、及び所轄警察署との打合せにより、工事着手前に現地調査を行い(数量調査等)打ち合せ、承諾を得た後、施工に入ります。

②安全溝設置工(施工手順)

(A)保安施設設置
   交通整理員を配置し、保安施設の設置を行います。
(B)位置出し、線出し
   監督員の指示により現地にて位置出し、線出しを行います。
(C)溝切削工
   監督員の指示、設計図面、仕様書を熟知し、誤り無い様に施工します。
(D)散水、清掃
   高圧ホースを使用して、路面(特に切削部分)を清掃します。
(E)確認・補修
   全体を確認した後、修正箇所がある場合は修正を行います。
(F)後片付け
   施工後、現場の後片付けを行い、施工幅や延長、間隔、深さ等の確認後、速やかに開放します。

 
 

積雪寒冷地域の路面凍結制御とスリップ防止対策
1.路面凍結が発生する箇所では、通常、塩化カルシウム等の散布による対策をとるが、グルービング設置路面では、溝形状の中に塩化カルシウムの何割かが落ち、車両通過時においても通常路面のように、直ちに路面に排除されることなく、溶氷効果を永く保つことができる。

2.解氷効果
溝の凹凸により通過する事両の衝撃や重さなどで雪氷の層を破壊しやすい。
氷体が圧縮され、溝上の落差が生じ、溝の角が現れる。そこから路面の氷が剥離され解氷が早く促される。溝形状の角とタイヤとの力学的作用により発生する摩接熱により、融解を促進。

 
 

3.すでに凍結済みの路面に対する解凍作用については、通常路面ではタイヤのトレッドパターンによる摩擦に頼るしかないが、グルービング路面においては、新しい物理的作用が働く。

 
 

a)図-2のように凍結したグルービング路面上をタイヤが通過すると、タイヤから垂直荷重により氷体が圧縮されはじめる。

 
 

b)圧縮される量は、その対象の体積に比例するので、これを繰り返すと、凍結部分の形状は図-3のように、溝上に落差が生じてくる。

 
 

c)この変化が進行すると、凍結部分からグルービング溝のエッジ(角)が、表面に表れてくる(図-4)

 
 

d)その結果、タイヤ接地面の氷結を解溶し、グルービング溝形状のコーナーも露出し、タイヤとの接触、食い込みを起こし、摩擦係数を高めるものと思われる。

 
 

凍結路面抑制溝と排水効果を増すための横切溝
縦型安全溝は高い排水性をもたらしますが、水抜き用の横溝をところどころに供用設置することで、さらに優れた排水誘導能力が得られます。路面の勾配などを考慮しながら、横断方向(角度45°~90°)に排水用横溝(溝幅36mm×深さ10mm)1本を20m~40mおきに設置することで、走行路面上に残ろうとする溝水膜を蓄積することなく路肩へ排水でき、氷膜、凍結の発生、成長を大幅に阻害することができます。
春の雪どけ、秋の雪降り始めの時期の年2回程度、溝の中のゴミ、砂等を排除するため高圧散水清掃を実施することにより有効な効果が得られる。

 
 

凍結抑制舗装
ザペック工法タイプGは、舗装面にグルービングを施し、そのグルービング溝にゴム粒子、ウレタン樹脂等を主材料とした凍結抑制材を充填した凍結抑制舗装です。優れた凍結抑制効果で、積雪寒冷地における冬期の交通安全性の確保に大きく貢献します。

施工の機械化を実現
特殊フィニッシャーにより、グルービング溝への凍結抑制材の充填作業を機械化。さらに、仕上げ作業にも専用器具を開発。これにより、施工性が大幅にアップ、広範な路面に対してもスピーディーな施工を可能にしました。

特徴
冬期路面の維持管理を軽減
本工法を施工した路面では、凍結防止剤散布量が減少し、除雪作業の効率が向上します。
優れた凍結抑制効果
凍結抑制材には弾力性があり、走行する車両の荷重によって路面の氷結層を破壊します(物理的効果)。さらに、凍結抑制材に含まれる凍結防止剤には氷点降下機能があり、凍結防止剤が徐々に溶出することによって路面の凍結を抑制します(化学的効果)。
早期の交通開放が可能
グルービング溝に凍結抑制材を充填後の養生時間が2時間程度(外気温20℃以上の場合)と短く、施工当日の交通開放が可能です。

 
 

■標準断面例
(1)幅12×深さ10×間隔50mm

 
 

■標準断面例
(2)幅18×深さ10×間隔98mm

 
 

■標準断面例
(3)幅18×深さ10×間隔100mm(抑制材充填)+幅12×深さ5×間隔100mm

  • 湿式グルービング工法の有効性について
    ・路面が水・雪等で湿気がある場合でも施工可能です。
    ・ブレード冷却に水を使用し、タメ池状態の中で切削するため、切断面がシャープで舗装材に熱によるための劣化が生じない。そのため、舗装材に対する耐久性がグルービングを施工した後も大きな影響は発生していない。
    ・強力エンジンを搭載しているため作業スピードが他の工法より早い。(毎分5m前後)
    ・米国においては湿式のスラッジは無害で産廃扱いではない。
    ・切断用ブレードが他の工法に比べ安価でライフが長い。
    ・走行時の発生音(騒音)は溝があるため低音になり、横切溝において
  • 1デシべル程度である。
  • 新設舗装の場合は60日前後の供用期間が適当です
 グルービングと競合する樹脂舗装との比較
  • ・単価が樹脂舗装の1/3。
    ・施工中、後の交通開放時間が短くてすむ。(養生がいらない)
    ・樹脂舗装の場合、骨材がなくなると滑りやすくなる。
    ・耐久性は樹脂舗装で2年~3年、グルービング工法は5年~10年。



    ●区画線上に溝を施工した場合の視認性
    ・夜間の雨水時は排水効果により、視認性が向上する。
    ・雨天時、ライン上のスリップが無くなる。


    ●制動距離短縮の効果
    ・グルービング未施工箇所に比べ施工箇所は約20~30%短縮する。